不思議な世界

過日、当店で一人のアメリカ人がカウンターに座る。「ゴールデンマンデリン」と厳かに注文をだしてくれた。カウンターではコーヒーを淹れるのをキチンと見ることができる。
その彼は、淹れ方を熱心に観察され、美味しそうにコーヒーを何も入れずに味わって帰られた。毎週1回は店に現れるアメリカ人の様です。

一昔前はマンデリンなどは見向きもされない品であり、「お湯を下さい」とか「濃い」とか良く苦情を言われていた。最近では、世界で一番高い値を生豆に付けるのも、買うのもアメリカ人である。
アメリカ人も多種多様ではあるが、欧州系のアメリカ人が特にコーヒーに厳しい注文を出している様です。今アメリカは世界のコーヒーの最先端を行く美食国です。

パナマ産のコーヒーが高騰している。コーヒーの世界で品評会なるものが、あちこちの生産国で行われ、オークションに掛けられて高値が生まれてきた。その品評会に集う世界の味達人たちが・・・どこのコーヒーが一番美味しいか?と自然に議論することになる。結果として「パナマ」の最高品が一番であるという評が生まれてきた。結果、今ではBluemountainを凌ぐ名品と言われる様になり、高騰している。5倍、10倍に・・・

今、当社が使っているパナマの「Don Bosco」という豆は、数年前のオークションで買った品ですが、この品も勿論大きく値を上げている。