オークションとCOFFEE

 オークションを行うという言葉は美術品の世界、とりわけ骨董品の世界の出来事であると思っていた。
 4月にカルカッタで紅茶のオークションが行われるのは知っていた。特別に育てられた農園の選りすぐりがセリに懸けられる。特別 な育て方、特別な紅茶適地の品が選ばれて、ビックリする様な値がつく。100gで数千円の値で売られている。

   ところが最近COFFEEの世界でもオークションの話を聞く。
広大な300ha程の農地で栽培された、特に美味しいCOFFEEを作り続けた〜家の人達が50年以上のCOFFEE園経営で培った技術で、実に美味しいCOFFEEを作っている。この地区は標高1500mの高地にあり、霧が朝晩に深くかかり、日中は日の光がきつく、気温の差が大きいので、特に味が締まり良いコーヒーを産出している。この国の権威あるCUP TESTで最優秀の賞を得た逸品である。
 収穫量10000袋の中の最優秀な100袋がオークションに懸けられた。内30袋を仕入れたと言う報告が来ている。この秋には、それらの見事なCOFFEE豆が店に出るようになると思う。私も未だ現物は見ていないが楽しみである。

 COFFEE屋が怠けていたのか、生産者が怠けていたのかは分かりませんが、何よりも丹精込めて作られたCOFFEEを味わえるのは有難い事です。
ブラジルの某農園から特別の豆を仕入れようと考えた時があった。
粒の大きさを指定して頼むと、10000袋で100袋も出来ませんので無理ですと言われた。大、小様々な大きさの豆が収穫される。特に見事な物をお願いすると量 が出来ないことが分かった。粒の大きさだけが味を決める要素ではないが、農産物は等級を付けるので、規格に合わせるのが大変である。見た目より味・香りを一番に考える様な時代が来たのかも知れません。