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コーヒー豆を焙煎する
コーヒー豆は梅の実と同じです。種子です。収穫された物から果肉を取り、種子を取出し、乾燥されたものが輸入されています。収穫後、2〜3カ月後に日本へ到着します。
従って実は少しグリーンです。収穫後5年間経過した豆は枯れ豆で貴重品です。豆に含まれている水分が抜けており、グリーンが黄色くなって、味も一段と優雅です。
昔は殆どがこの種の豆でしたが、最近はこの様に悠長な事ができませんから、殆どはグリーンです。私たちは問屋さんにお願いをして、産地、品質、等級、等を指定して、契約をして購入するのです。
ブラジルと云っても非常に広く、収穫出来る場所により、大きく品質が変わります。日本のササニシキと同じです。
7月ですと、輸送期間をみて10月以降に入荷する豆を契約して購入します。その豆は多分今年の3〜4月頃に収穫された豆です。一度に3月分程度を購入しますから、師走に使う豆も今購入いたします。
さて、今入荷した豆を焙煎機に入れて、煎る訳です。入念に品質をチェックして、釜に入れて、約20分強の時間を掛けて、180〜220度程度で煎ります。
当店は直接豆に火が掛かる方式で焙煎をしております。網に銀杏を入れて、煎る要領です。
多くの焙煎は近代工場で、熱風により焙煎されており、効率を重視して、一度に多量を、短時間で焙煎をする様になっています。
私たちは古い方法で、非効率な焙煎方法を採っております。味、香を重要視すると手間が掛かりますが、この方式が良いのです。
煎り上がった豆は袋に詰めて、各店へ配送し、美味しいコーヒーとして提供されています。私たちでは焙煎後、1週間程度で味も香も良い頃になるので、その時期を非常に大切に致しております。
普通は焙煎後、2〜3日はガス抜きと称して、味が落ち着くのを待ちます。それ以後ですと味は大きく変わりません。3週間程度は常温で保管しても特別悪い環境に置かない限り、豆のままですと、品質に変化が起きません。非常に暑い夏は少し危険ですが…。
コーヒーはその体積の12倍程度のガス(これが香の成分ですが…。)を放出します。挽いて直ぐを袋に詰めて、密封をすると、ガスが充満してきて、丈夫な袋を裂く可能性があります。
狸のお腹の様にパンパンに膨らみます。従ってピンホールを開けて遠方までは輸送します。しかし、豆のまま保存される場合は大きな問題には成りません。冷たい場所(冷蔵庫等)に保管をお願いするのもガスの発生を押さえる為です。
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