コーヒーが美味しい!

あの店のコーヒーが美味しい!と良く教えてくれる。 実に嬉しい話であり、教えられた店を訪ねる事も多い。 しかし多くの場合、失望を感じる。渋みが多いコーヒー、エグ味を 感じるコーヒー、等色々であるが、感心出来ない場合がある。

美味しい!とは実に主観的である。その人が美味しいと感じるのであり、 好き、嫌いと同じ様に個人の主観に頼る場合が多い。
その点、良い悪いはハッキリしている。それは品質の問題であり、 コーヒー豆で言えば、どの産地?どの農園?で収穫されたのか、或いは 100粒の生豆に悪い豆がどの程度混入されているか、粒の大きさは? と言う標準値で言い表せるものである。
数値で表現できるのが品質である と思える。さて、その高級な生豆を焙煎して、煎り上げた豆が良いのか 悪いのかと言う問題ですが、渋みやエグ味を感じない、香りの良い豆で あれば、良い焙煎の豆であると言える。
しかし、美味しいですか?と聞かれると、個人により感じ方が違うので困る。 酸味の軽いのが良いですか?苦味のきついのがお好きですか?何時に 飲まれるのか?ミルクをいれて飲まれるのですか?と条件が出て来て、 その人の好みに合うコーヒーを選別する事になる。
悪い成分を多く抽出したコーヒーは良いコーヒーとは言えない。しかし 渋みの多いコーヒーを非常に好きな方も居られるので、その人にとっては 美味しいコーヒーである!と言える。

「良いか悪いか」と言う事と「好きか嫌いか」と言うのは内容に大きな違い があり、同じレベルで論じる事は難しい。 ただ、プロとして考えるならば「この酸味のコーヒーは良いコーヒーです。 でも私はこの味は嫌いです。」と言う事になる。
個人の好みを押し付けて 評論する事は良くありません。が、普通の人には「あの店のコーヒーは 美味しいヨ」で良いと思います。大胆に自分の好みを主張される事が良いのです。